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2015年3月14日 (土)

アップルのスマートウォッチと高級機械式時計

先行して出ていたソニーやサムソンのスマートウォッチにはほとんど魅力も脅威も感じなかったのに、なぜアップルの新製品にはその兆しを感じるのか。

それまでのものはあくまでスマートフォンの延長であり、左腕に巻いてウェアラブルになったIT機器に過ぎないものであった。
当然のことながら機能的にはスマートフォンやパソコンに準ずる機能が付与され、時計のように単に時刻が分かるというだけの代物ではない。
ITの新し物好きを対象にした、マニアチックな技術商品である。
これならば顧客が完全に住み分けされるので、機械式高級時計とはバッティングしないと言える。


ところが、アップルでは18金仕様を出すのである。
しかも価格は100万円を超えるものである。
これには少々ビックリした。
技術改良のペースが速くて半年も経てばもう型落ちして古くなり、誰も見向きもしなくなるのが通例のIT機器に、100万円以上の値付けとはいかなることなのか?

Applewatch2


要するに、ケース(ガワ)の高級化なのである。
ケースを高級化することで、もし私がアップルの経営者ならば
・時期が経ったら中身はそっくりそのまま新しい仕様に交換する(基盤交換だけでOK)
・18金のラグジュアリーなケースは研磨して使い続けさせる
という戦法を編み出すだろう。

これって、まさにCartierなどで現在行っているコンプリートメンテナンスサービスそのものではないか?
100万円のスマートウォッチという存在は、現在の高級機械式時計の後姿を追随しようと企図しているのではないか?
私ですらこの程度の類推はすぐに思い浮かんだぐらいだから、アップルとしては、スマートウォッチを単なるIT機器とは見ていないのが良く分かる。


さあこうなると、従来からの高級ブランド機械式時計メーカー各社には脅威になりうるだろう。
これまでならば
・あんなオモチャ、たかがIT機器の延長だろ
・せいぜいウェアラブルになったスマートフォンに過ぎず、男の存在感をアピールするアクセサリーとしての時計とは世界が違う
などと相手にしない態度を取ることが出来ていた。
しかし今後は、少々事情が異なって行く兆しが出てきたと言えよう。

今回の一件からさらに類推するに、これからは高級機械式時計世界といえどもはっきりと2極分化し、中堅どころはどんどん淘汰されて行くことが予想される。
まさに世界中の富を0.1%にも満たないほんの一握りの超大富豪が独占し、残りの99.9%以上の者は貧民化していくグローバル化の総仕上げが、ブランド業界でも顕在化していくかもしれない。
だからこそ、これまで労働者階級が成り上がって買う成功時計と言われたRolexも、一昨年あたりから徐々に戦略を変えつつあるのだ。

長くなったので、この辺のブランド戦略に関しては次回に述べる。

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時計全般」カテゴリの記事

コメント

私も時計が好きで、ブログにもある通り、
ROLEX GMTⅡ,DateJust(Men,Boy,Lady),ジャガー・ルクルト「ジェントローム」
SEIKO ダイバー、5delux等を所持しています。
最初は、錦糸町にあるセイコーの工場で
時計製作のラインのシステムを作る仕事で、昔持っていた
SEIKO ファイブデラックスの事を思い出し、
事ある毎に時計を購入しました。

兎に角、昔の物沢山集めています。(o^-^o)

はじめましてぼろベンツさん。
コメントありがとうございます。

>最初は、錦糸町にあるセイコーの工場で
>時計製作のラインのシステムを作る仕事で、

錦糸町といいますと、精工舎ですか。
セイコーも今は幕張に全て引っ込んでしまって、錦糸町も亀戸も土地を売却して商業施設になってしまいましたね。
第二精工舎には大学時代の友人が就職しました。

昔の物も味があって、ノスタルジックで良いですよね。

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