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ビンテージ腕時計

2015年2月22日 (日)

セイコー5DX(1967年製)・その3

セイコー5DXの話をもう少し続けよう(これがラスト)。
今回の冠婚葬祭に際して、さすがにパイソンの水色革ベルトはマズイ(苦笑)。
絶対に黒しかありえない。
しかし手持ちストックのベルトには、残念ながら黒色はない…。



いや…、あった!!
CartierのタンクアメリカンLMに元々付けられていたのが、新品のCartier純正黒色ベルトだったのだ。
すぐに茶色のベルトに換えたので、未使用だった黒色ベルトは大事に仕舞い込んでおいたのである。
勿体ないが、この機に及んで使い惜しみするわけにもいかず、しかたがない。
早速つけ換えた。

これで、ようやく冠婚葬祭らしくなったというわけである。

Seiko5dx10


ついでにDバックルも換えて、セイコー純正からカシスのステンレスにした。
これによって、あまりベルトを痛めずに使えるだろう。

Seiko5dx11_2


ご覧のようにCartierの純正革ベルトであり、4万5000円ほどする。
一方の時計本体は、当時の値段で3~4万円程度か。
現在なら中古で数千円の価値しかない。
革ベルトの方が本体の時計より圧倒的に高いのだ(苦笑)。

Seiko5dx12


ということで、2日間のセレモニーの間、つつがなくこの時計は役目を果たしてくれた。

なお今回の冠婚葬祭の経験から、葬儀用として控えめな時計の必要性を感じた。
もちろん年に1、2度程度の使用を前提に高い時計を買うわけにはいかないが、下にあるようなRolexのDateJustあたりなら、普段ユースを含めて汎用性に優れていると思う。

早速、それとなくウチのカミさんに打診したのだが(爆)、あえなく却下。
「だってセイコーのがあるじゃない!。それとロレックスと見分けがつかないわよ。」

なるほどそうか。
世間ではセイコーとロレックスの見分けなんてつかないよなぁ…、あえなく撃沈の憂き目に合ったとさ(泣)。

Rolex_datejust36mm2Rolex_datejust36mm3


ところで、、一番上の写真のリストショットを見るとよく分かるのだが、ここのところデカ厚時計(Panerai)を見慣れてきたのか、かなり小さく感じる。
5DXの横径は約35mmである。
実際、RolexのGMTマスターⅡ赤青(径40mm)やPaneraiPAM00241(径40mm)と比べると、かなり小ぶりだ。

最近の私は、2周遅れのランナーのごとく、この期に及んでデカくて厚い時計もモノによっては44mmまでは許容出来るようになってきた。
私の左手首は自分が思っているほど細くはないようで、44mmを載せても以前ほどは違和感を感じない。
まあ…Paneraiの影響であることは充分理解しているのだが、慣れとは言え、いやはや恐ろしい限りである(爆)。

Seiko5dx13Seiko5dx14

(この項、おしまい)

2015年2月19日 (木)

セイコー5DX(1967年製)・その2

セイコー5DXの続き。
考えてみたら買ってからもう50年近く経つ時計なので、これは立派なビンテージ時計だ(笑)。

時計趣味が復活した5年ほど前、何気なく思い出して、30数年ぶりに押入れの奥から取り出した。
学生時代に渓流遊びで岩にぶつけて、かなりな擦れキズを風防につけたのはそのままである。
幸いなことに風防はアクリル製だったので、サンドペーパーの400番から1000番までを使って擦り、コンパウンドの1000番と2000番を使って半日がかりで念入りに磨いたら、キズは見事に消え去った。
キズの深いことを知っていた家人もこれにはビックリで、使うになんら問題ないレベルに復活してくれた。


但し専用ブレスレットはさすがにへたって錆が浮いていたため、これを機に革ベルトに変えることにした。

早速ヨドバシまで時計ベルトを買いに走った。
時計の外観が地味目なため、ベルトはニュアンスの異なる方向で行こうと思い、思い切って蛇革(パイソン)をチョイス。
夏が近かったこともあって水色系にしたことで、ケースのステンレスと良くマッチ。

Seiko5dx5_2Seiko5dx6


国内最大手メーカーバンビの「ELCE」ブランドで、約一万円。
この水色のパイソンは、現在は既に生産中止らしい。
ご覧のように少々肉厚で柔らかく、表面の肌触りも良好である。

Seiko5dx7


ついでにDバックルもセイコー専用にした。
この辺の些細な事に、私はとことん拘ってしまう。

Seiko5dx8


現在の日差は±10秒。
50年前の時計、しかも一度もオーバーホールしていないのだから立派な数値だろう。
さすがは国産の雄、世界に冠たるセイコー(SEIKO)である。

こういう時計が身近にあるからこそ、私はオーバーホールには懐疑的である。
3年ぐらいに一度の定期的なオーバーホールを時計雑誌は推奨するが、とんでもない!!

時計は
・竜頭を巻いても動かなくなった
・30秒以上の遅れや進みが出る
・パーツが取れてしまったり、大きなキズをつけてしまった

上記の症状が出た時以外はオーバーホールに出す必要はない。
少なくともセイコーに関してはそれが言える。
なぜなら、私の父親の時計もセイコーだが、こちらも50年選手で一度もオーバーホールに出していない。
それにもかかわらず今も動き続け、日差はなんと±3~5秒なのだ!!
まさに世界に冠たるセイコーの面目躍如。


ということで、我がセイコー5DXが復活したことがあまりにも嬉しくて、服部時計店の社員に見せた。
彼も、50年近く前の時計がメンテナンスなしで日差10秒以内というのには、文句なしに驚いていた。
そして営業スマイルではない、控えめながらも誇らしげな表情を浮かべていた。
60年代70年代のセイコーの力量には恐るべきものがあったのである。
スイスが壊滅しかけたのも良く分かる。
そして、セイコーとは別の戦略しか取れなかったし、今もその戦略にすがっているのも良く分かる。

Seiko5dx9

(その3に続く)

2015年2月17日 (火)

冠婚葬祭用に久々の出動~セイコー5DX(1967年製)・その1

先月末、急遽お通夜と葬式に出なくてはならなくなり、その際時計セレクトでハタと困ってしまった。
なぜかというと、現在私が所有する一軍時計は冠婚葬祭にはあまり適していない華やかで賑やかでスポーティなものばかりだからである。
Cartierのタンクアメリカン金無垢やRolexのGMTマスターⅡ赤青などは絶対につけられないし、サブマリーナーもPaneraiのPAM00241もアクティブ過ぎて厳しい。
38mmパシャも、竜頭のサファイアカボションが華やか過ぎてその場にそぐわない。

こういう時計を葬式にしていったら、その者の頭の中身が疑われかねない。


ということで、つけるモノがなく困ってしまった。
では携帯だけあれば充分かと考えた。
しかしスーツ(礼服)スタイルだと、なんとなく左手首が寂しい。
また、時間を知るのにそのつどパタパタ携帯を開くのも顰蹙ものだ。
ましてや親族でありその場に最初から最後までいなければならないのに、そのような失礼なふるまいは出来ない。

ではどうしたか?


お蔵入りになって長いこと引き出しの中に仕舞われてきた、二軍(いや三軍か)の中からセレクトすることになった。
1967年8月発売の、セイコー・ファイブDXというシロモノである。

Seiko5dx0


なんと!私が中学一年生になったお祝いに、初めて本格的な機械式時計として親に買ってもらった物なのだ。
製造シリアル番号を見ると、この個体は1967年9月に製造されたものと分かった。
発売開始直後に製造されている。
今から48年近く前のモノで、確か中二になる前に両親に連れられて選んだ記憶がうっすら残っている。
それまでは、同じセイコーだがお子ちゃま時計のディズニー時計をしていたので、すっかり大人になったような気分を味わった。

Seiko5dx1
Seiko5dx2


この時計、中一の冬から使い始め、初めて本格的な時計を買ってもらった嬉しさから、寝る時も肌身離さずしていた記憶がある。
高校受験もこの時計を使った。
大学生の頃、渓流で遊んでいる時に岩に風防を思い切り擦って、結構深いキズを付けたこともあった。
今ほど時計にご執心ではなかったので、社会人になって数年はこれ一本で充分だった。

Seiko5dx3Seiko5dx4

このセイコー5DXについては、あと2回ほど記事にしてみたい。

(その2に続く)

2014年2月26日 (水)

手にはめたビンテージ時計(その5)

これまでの流れを簡単にまとめてみると…。

世の中の多くの時計は、現在では自動巻きが多い。
しかし自動巻きというのは、止まった時にデイト表示を修正するのが面倒であり、ましてやムーンフェイズやトリプルカレンダーなどでは面倒過ぎて正確に合わせなくなりいずれ放置してしまうに違いない。

ということは、手巻き時計が私には面倒なく相応しいということになる。
手巻きが面倒という人がいるが、これは毎朝起きた時にNHKのニュースでも見ながらすぐ巻く習慣をつければ、簡単に解決する。
私はこういうところは几帳面である。


ところが現行の時計には手巻きは少なく、あっても各ブランドのハイエンド機種にあるのみで非常に高価である。
日常使いしたい私が高価なモノを入手しても、勿体なく大切に思うあまり、タンスの肥やしにしてしまうのがオチである。
金銭に余裕があるわけではない私に、そんな無駄な事は出来ない。

であれば、安く入手出来る手巻き時計とは現行にはなく、ビンテージモノになってしまう。
しかたないが、その中でなるべく状態の良いものを選ぼう。


…とまあ、このような流れでビンテージ時計の世界に足を突っ込んだわけだ。


しかしながら、5個、10個と集まるにつれてハタと気がついた。
それは、
・日差が大きく(だいたい平均して2~3分)、毎朝の手巻きの時に毎回時刻を修正しなければならない
・デザインが古めかしくなってしまい、今の空気にはなんとなく合わない
・ケースサイズも小ぶりで、やはり今の空気にそぐわない。そしてイバリも効かない
・いかにも脆弱で、普段使いや粗っぽい使用には耐えない
・防水機能もないので手を洗う時にですら気を使う


ところが、複数所有するにつれて、毎朝の時刻合わせは義務のようなものに変貌し、面倒極まりなかった。
その日使うもの以外は止めて放置しておけば良いのにと言われそうだが、私は几帳面な性格の一端があるのか、つい全部の時計がしっかり正確に動いていないとなにか嫌だったのだ。

デザインが古めかしくサイズも小さいというのは、時計のせいではない。
脆弱なのも防水性がないのも、当然と言えば当然。
だからこそのビンテージ品である。
元々普段使いには向かないことは分かり切った事である。
こういうことが嫌なら、最初に見たときから買わなければ良い。
私はうかつにも手巻き機能を優先したがために、こういうビンテージ品ならではの特性には目をつぶってしまったのだ。

私はビンテージ品の愛好家ではないし、コレクターでも全くないということをはっきり認識した。
自分で書いていてイヤになるが、おバカな回り道をしたものである。


ということで、結論。

・日差は最大でも10秒以内
・荒っぽい普段使いに問題ないこと(むしろ、、何の気兼ねもなくバリバリ使いたい!)


該当するのは現行品になる。
面倒この上ないが、自動巻きはワインダーで対処して凌ごう。

と、まあここまでは来た。
しかし私はさらにおバカなことに、ビンテージ品と並行して役にも立たないアンティーク懐中時計の世界までも垣間見ようとしていた。
今では、当時のことは呆れてものも言えない(大苦笑)。

Dsc05025

上写真はアンティーク懐中時計を物色していた時に買ったモノ。
Walthamの金張りデミハンターケースで、1890年代製。

製造が古いにもかかわらず、日差1分以内と相当優秀。
さすが、この時代のWalthamである。
確実に当時のヨーロッパ製に比肩する。
懐中時計は非常に高価なレベルならPPやAgassizがあるが、安価かつパフォーマンスのイイものが欲しいなら、このWalthamがイチオシ。

2014年2月22日 (土)

手にはめたビンテージ時計(その4)~Breitling

ビンテージ時計の話はもうそろそろ打ち止めにしよう。
が、このBreitlingだけは触れておきたい。
素晴らしく良い品物であったから。

1940年代に作られたと思われるBreitling製Premier・2レジスタークロノグラフ(Ref.789 )である。
文字盤のBreitlingのロゴがなんともレトロでイイ感じ。
Wittnauerのクロノグラフとほぼ同時期に連発して買ったので、財政的には痛かった(苦笑)。

Breitling1

地方の時計専門店で購入したのだが、文字盤、針、ケース、ムーブメント全てはオリジナルのままを保っていた。
文字盤にキズや汚れは少なくちょうど良い具合の焼け具合である。
クロノグラフボタン操作も非常に軽ろやかで、当時の職人の腕の高さを垣間見たような高揚した気分になった。
なによりこの長短針のグリーンっぽい色にイチコロにやられ、大枚はたいてしまったのだ。

Breitling3

購入した時計店で一通りオーバーホールしていただき、この時日差は±1分。

Breitling2

ケース:オリジナルステンレススチールケース、ケース径はリューズ除き32.5mm、厚み11.5mm
文字盤:オリジナルシルバーダイアル、アラビックインデックス、3時位置にミニッツカウンター、9時位置にスモールセコンド、外周にタキメーター
針:オリジナルオール・ブルースチールハンド
プッシュボタン:オリジナル オーバルプッシャーで操作性は非常に軽く良好
風防:新品アクリル風防に交換済み
ムーブメント:オリジナル Venus(ヴィーナス) Cal.150、手巻き17石18000振動、チラネジ付テンプ、ブレゲ巻上げヒゲ
ラグ幅:18mm


新品の型押しカーフ (ブラウン)のベルトがついてきたが、これも伊モレラートのアマデウスシリーズクロコダイルから、ダークブラウンをチョイスした。

Breitling4

Wittnauer同様けっこう気に入り、しかもクロノグラフはデザイン的には好きな部類なのだが、結局は以下の理由で手放すことになった。
・クロノグラフ機能は日常全く使わない(だから何個も要らない)
・ケース径32.5mmは私にはかなり小ぶりである

特に小ぶりなのは時代的なものだからしかたがないのだが、事前に分かっていたのだったら買うなよと、自分で自分にツッコミを入れたくもなる(苦笑)。
しかしまだこの頃は、自分の嗜好、そして求めるモノは何かが、今ほどはっきりとは分かっていなかったのだ。

ということで、これらビンテージ時計の世界にそれ以上深入りしなかったワケを、改めて次の更新にて書き留めておく。

Breitling5_2

2014年2月19日 (水)

手にはめたビンテージ時計(その3)~Wittnauer

次に買ったのは、1960年代のクロノグラフ。
秒針、30分計、12時間計がついた3レジスター6針の手巻きだ。
高級クロノグラフで有名だったスイスのLongineの米国販売バージョンであるWittnauer製という別ブランド仕立て。

Wittnauer1
Wittnauer2_4

Wittnauerとは米国の時計輸入・販売業者の名前で、1880年にスイス系ドイツ人アルバート・ウィットナーによって創立された。
スイスの超高級ブランドであったAgassiz、AudemarsPiguet、Longineなどを米国に輸入していたが、そのうちキャリバーのみ輸入して米国内でケースを外装して販売するようになったらしい。
特にLongineとは縁が深く、Longineが米国内マーケットを開拓するにあたってLongineの姉妹ブランドとしてWittnauerを位置づけたのである。

Wittnauer3

購入したWittnauer Professional Chronograph は1960年代の名機バルジュー72を搭載していて、中身のムーブメントはかのRolex Cosmograph Daytona と全く同じである。
せっかくだからと、時計ベルトは元々ついていたテジュ―リザードのブラックではなく、伊モレラートのアマデウスシリーズのクロコダイルにしてみた。
ダークブルーがシックで、文字盤に色に良くマッチ。

Wittnauer4_2

Wittnauer5_2
<モデル>
Wittnauer Professional Chronograph
1960年代  3レジスタークロノグラフ

<ケース>
オリジナル ステンレススチールケース
ケース径36mm(除リューズ)、厚み13.5mm
SSスクリューバック
(裏蓋内側に「WITTNAUER WATCH Co INC SWISS」他の刻印)

<文字盤>
オリジナル ホワイトダイアル
アラビック夜光インデックス
3時にミニッツカウンター、6時にアワーカウンター、9時にスモールセコンド、
外周に青でタキメーター&赤でテレメーター

<針>
オリジナル オール・ブルースチールハンド
時分針: 夜光入りドーフィンハンド
全スモールハンド: リーフハンド

<風防>
アクリル風防

<ムーブメン>ト
オリジナル Valjoux(バルジュー) Cal.72
手巻き 17石 18000振動
スムーステンプ 平ヒゲ 耐震装置インカブロック
クロノブリッジに「WITTNAUER WATCH Co INC」他の刻印
テンプ受けにAXA(ウィットナーのコード)の刻印

Wittnauer6_2

外観は非常に気に入っていた。
しかもそれほど古めかしくもない。
しかしクロノグラフを使う機会が全くない。
またデイト表示も欲しいところ。
そして36mmという外径に物足りなさを感じてきた。

そうこうするうちに他の時計の頭金として、売却してしまった。
まあ、使わないのだからしかたがなかったが、今後買う時は
・自分は時計に何を求めているのか
・自分が使う機能とは何か
・何が自分にとって一番必要な機能か

ということをじっくり考えさせられる契機となったのである。

2014年2月15日 (土)

手にはめたビンテージ時計(その2)~Gruen

ビンテージ時計というと、アールデコの雰囲気たっぷりのアメリカンメーカーGruenを外すわけには絶対にいかない。
Gruenはリストのカーブに沿ったカーべックスがあまりにも有名で、あのFranckMullerもこのGruenのカーべックスのデザインを大いに見習ったらしい。

私が買ったのはGruenのVeri-Thin Precisionというモデルで、1940年代のグラマラスなモノ。
カーべックスに劣らず個性的かつ愛用し甲斐がありそうで、一目で気に入った。
この左右両側のふくよかなカーブがたまらない!!

Gruen1

下写真の右横にあるのは、当初つけられていた1950~1960年代のストラップベルト。
柔らかいのはイイがあまりにも貧相で味がないため、速攻でイタリアモレラートに換えた。

Gruen2
Gruen3

しばらくはイタリアモレラートの安い牛革ベルトをつけていたが、やはり牛革の型押しでは全く物足りない。
そのため、同じモレラートのアマデウスシリーズからバーガンディのクロコダイルに換えてみた。
Gruen4

ゴージャスになった分、ちょっと女っぽくなってしまった(苦笑)。

ケースの素材はゴールドフィルド(金張り)のステンレスバック2ピース構造。
サイズは、横25mm×縦36.5mm、厚さ8mm、ラグ部16mmという、現在から見れば相当に小さいもの。
手巻きでハッキング機能はなし。

Gruen5
Gruen6

キズも汚れも少なく、表面状態は及第であった。
とはいえ古いだけあって、中身がよろしくない。
購入当初から日差-3分。
ビンテージ時計ではごくあたりまえの数値かもしれないが、毎日の時刻合わせがイライラさせられる。
しかも当初は突然よく止まって、実用にならない。
すぐに御徒町の「アトリエ・キノコ」に持って行って、オーバーホールや不具合点の修理を依頼した。
ヒゲぜんまいを交換しオーバーホールしてもらって、退院したのは約2か月後。
それなりに出費がかかってしまい、予定外。
でもまあ、治ってくれればイイや…。


しかしその後も、さすがの「アトリエ・キノコ」をもってしても日差-1分以内にはならなかった。
数ヶ月経つと、元の黙阿弥でまたも日差-2分以上まで拡大し、オーバーホールした意味がない(苦笑)。
追い打ちをかけて、ウチのカミさんの猛攻撃。

「あらーーー、それ女物みたいね」
「この前買ったウォルサムと同じ(デザイン)じゃない?、パッと見分からないわよ、どこが違うの?」
「もっと大きいサイズにしないと、イバリが効かないわよ」

このGruen、今現在すでに手元にはない。
デザインそのものは大いに気に入っていたのに、結局『縁がない』という典型例である(苦笑)。

2014年2月12日 (水)

手にはめたビンテージ時計(その1)~Waltham

さあ、そろそろRolexに行き着いたいきさつを書いていこうと思う。
少々長くなりそうなので、分けてしばらく連載しよう。

ちなみに、ここでいうビンテージとは100年経っていない年代物(またはその状態)のことで、時計で言えば1910年代から1970年代ぐらいまでの時計が相当する。
アンティークとは100年以上経った年代物(またはその状態)のことで、アンティーク懐中時計とは1920年代より前の懐中時計を指す。
腕時計は第一次大戦以降に大衆化したため、その大部分はビンテージ時計である。


数年前に時計を買おうと思いついて、ビンテージ時計に寄り道してしまった。
ビンテージ時計は、普通なら現行の時計を買ってからハマる人が多いと思うが、私の場合は逆だった。
なぜハマったかというとそれはズバリ、『手巻き』だから。

現行の腕時計は、自動巻が圧倒的に多い。
自動巻は、止まった時に振って巻くのが私は面倒くさくて嫌いである。
特にデイトやカレンダー表示があるものについては、止めることは厳禁である。
再度合わせるのに、けっこう手間がかかるからだ。
だから今所有しているRolexやCartierの巻きは、ワインディングマシンにやらせている。
しかし手巻きなら、毎朝起床後に巻く習慣さえつければ巻き忘れることはない。
巻き忘れたとしても、思い出した際にそのつど巻けば良い。
簡単で手間がかからず、高価なワインディングマシンを買う必要もない。

しかしながら、手巻きは各ブランドの中でも上位機種ゆえ、手が出ない。
であればビンテージモノを手に入れるのが手っ取り早いし、お金もかからない。
それになんとなくのイメージで、昔の時計の方が手作り感があり材質もしっかりしているのではないか?
職人気質という言葉が現役だった頃の時計なら、古くてもそう間違いはあるまい。
こういう安易な理由によって、ビンテージ時計の安いものを物色した。


最初に買ったのは、1930~40年代製と思われるWalthamのPremier角型。
入手先によると、アメリカの宝石商の倉庫の中で数十年眠り続けて販売されることなくデッドストック化してしまったブツらしい。
今まで誰も使っておらずデッドストックであった、というキャッチフレーズにピピッと来た。
自分が最初のオーナーでありたいという『処女信仰』が、私にだって少なからずある。
そのあたりに、物欲を刺激されてしまったのだ。

そして約五万円で入手。
現行の時計でそこそこマシなのが50万円近くするのに比べると、破格に安い。
ここにもピピッと来てしまった。
「行ける!、この安さなら何個買ってもハラは痛まない!」、大人買いの予感(苦笑)。


非常にオーソドックスでシンプルなデザインの、飽きの来ない角型定番である。
ケース、風防、文字盤、針にキズや汚れ、錆などはほとんどなし。
デッドストックだけあって、表面の状態は悪くなかった。

ケースはイエローゴールドの金張り(GF)ステンレスで、横21.5mm×縦38mm、厚さ9mm。
ムーブメントはWalthamUSAのCal.750-B、4姿勢調整のハイグレード機。
日差は-1~-2分との触れ込み。

Dsc03665

Dsc03669

Dsc03655

しかし結局は手放した。
私には小さ過ぎたのである。
文字盤が見にくい。
老眼が入り、50歳代後半の者には少々辛いのだ(苦笑)。
また、秒針がハッキング出来ないので大まかな時間しか合わせられない。
そしてなにより日差-2分以上(ひょっとして-3分はあったかも)は痛かった。
毎日の手巻きはすぐに習慣化したのだが、そのつど時刻合わせをしなければならないのは、チト面倒。
実はこのWalthamとほぼ並行して、別の時計も買っていた。
こちらは次回に書こう。

(続く)

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